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卑怯道奥義大全

在庫一掃セール第3回(比較)

たぶん、比較は問題なく理解できてる人がほとんどでしょう。
簡単だし、英語とほとんど同じだからね。

ポイントは「マホメノ」ですな。
え? マホメノ知らない?
そりゃ大問題だ! マホメノなしでどうやってスペイン語を乗り切って行くつもりなの?

…なーんて脅してみたりしてね。
「マホメノ」ってのは、「mas o menos」のことです。
英語で言うところの「so so」ですな。まあまあ、まずまず、って意味ですね。
「マス・オ・メノス」とは発音せーへん。「マホメノ」にしか聞こえんて、ホンマ。

ま、それはそれとして、本題行きますかね。

基本の形
優等比較級: mas + 形容詞/副詞 + que 〜
劣等比較級: menos + 形容詞/副詞 + que 〜


英語の比較級って、長い形容詞 (3音節以上だっけ?)には more を付けるじゃないすか。
-er じゃなくて、全部 more の方が楽だなあ、って思ったことないですか?
スペイン語はその夢をかなえます。more が mas、less が menos ってことやね。

「ねえ、最上級はないの?」
お、いい質問ですね。加奈ちゃん、勉強してるじゃない!(←誰や、加奈ちゃんって?)

最上級は、mas/menos の前に、el (la/los/las)を付けて下さい。
Esta cervesa es la mas cara de Japon.
文法的に言うと、最上級は、「el mas 形容詞 de 〜」なんだけど、気にせんでよかですたい。
Esta cervesa es la mas cara en Japon. でも十分通じまっせ。

でもねー、この形の最上級はそんなに使わないんだよね。
特に口語だとさ、堅苦しくていけませんな。
つーことで、卑怯道としては、この表現で行ってくんなまし。
Esta cervesa es (la) carisima en Japon.

やっぱこれでしょう! 音楽用語のフォルテシモとかピアニシモの「シモ」ですね。
演奏会なんかでも、「ブラボー!」の上として「ブラビッシモ!」がありますな。

ただし、この「-isimo」は、上に向かって使う場合の方が多いね。
上に向かう、ってのは、「安い」じゃなくて「高い」ってことです。
Esta cervesa es (la) baratisima en Japon. は、もちろん通じるけど、ちょいとレアだね。

この「isimo」は非常に使い勝手がいいので、ズバッと覚えてくんなまし。
Gracias → Muchas Gracias → Muchisimas Gracias と感謝の量が増えますね。
ま、さらに言えば、Mil Gracias とか Millon de Gracias なんてのもあるんだけどさ。
「isimo」は、感じとしては、「超」だね。チョームカツクのチョーですな。
コギャル語ってわけじゃなくて、まともな大人でも使うので、その点はご心配なく。

さてと、あと比較でやっとかなきゃいかんのが、同等比較ね。
同等比較級: tan + 形容詞/副詞 + como 〜
英語の「as + 形容詞/副詞 + as 〜」ですな。〜と同じくらいなんとかだ、って奴ね。

この形もそんなに頻繁に出てくるわけじゃないな。
どっちかって言うと、否定形で使うことの方が多いかもしんない。
何でかって言うと、同等比較の否定は劣等比較になるから。

Miguel no es tan guapo como Luis. (ミゲールはルイスほどカッコイイわけじゃない)
= Miguel es menos guapo que Luis. (ミゲールはルイスよりカッコ悪い)

いくら事実だとは言え、「カッコ悪い」って言い切っちゃうの抵抗あるじゃないすか。
「カッコイイわけじゃない」ってのは、奥ゆかしくていいよね。
なお、この例文はルイス・ミゲールに捧げます。
え、今はリッキー・マーティンだって? そりゃ失礼しました。(←何人に通じるのか?)

あと、tan 関連でマストアイテムがあるので、丸ごと覚えて下さい。
tan pronto posible = as soon as possible (ASAP)
lo mas pronto posible とも言いますね。ま、短い方だけは確実に覚えてちょーだい。
「pronto」の代わりに他の形容詞/副詞を使ってもいいんだけど、実際にはこの形しか
耳にしないので、これだけ覚えればよろしあるよ。

さー、終わった終わった!
…って言いたいところなんだけど、いくつか嫌な話をしとかなきゃいかんのだな。
正直なところ、ここまでは楽勝で、比較のキモはここからなのさ!

例外的比較級
比較なんて「マホメノ」付けるだけ、って言ったんだけど、実は例外があります。
マホメノを使わないで、形容詞そのものが変化するものがあるんですな。

mejor - peor (better - worse)
これは、bueno - malo の比較級。副詞の bien - mal も含まれる。
口語では、これを圧倒的に一番よく使いますね。
日本語でも、「いい・悪い」だけで物事を語れちゃうじゃないですか。
正確には「こっちの方が美味しい!」なのに、「こっちの方がいい!」って言っちゃうとかね。
下手な形容詞を使うよりも、mejor と peor で済ませちゃった方がいい場合が多いよね。

Ellas son mejores estudiantes que aquellas.
Usted habla ingles mejor que yo. (= You speak English better than I)

mayor -menor (major -minor/greater - smaller)
これは、grande - pequeno の比較級ですね。
本来は、mas grande - mas pequeno でいいんだけど、それは、大きいか小さいかが
実際に目で見て分かる場合。年齢の大小を言う場合や、賛成・反対意見の大小を言う場合
なんかは、mayor - menor を使います。

Ichiro es mayor que Jiro. (一郎は次郎より年上だ)
Favor de poner a mayor volumen la television. (TVの音量を上げて下さい)

mas -menos (more - less)
マホメノが単独で使われることもあります。これは、mucho - poco の比較級としてですね。
これも、mejor - peor と同じく、口語でよく使いますな。

Ella come menos que el. (彼女は彼より少ししか食べない)

否定語を含む比較級(最上級)
んー、これが戸惑うんだよな。英語と違うから。
まず、例文を見ますぜ。
Es mas importante que nada.

これって、英語に直訳すると、It is more important than nothing. になっちゃって、意味が
分かんなくなっちゃう。英語だと、nothing じゃなくて、anything になるんじゃないかな。
スペイン語には、この場合の anything に当たる言葉がないんだよね。
だから、「否定語と比較したら最上級」ってことを丸覚えしちまった方がいいやね。

これは、ものの場合の nada、人の場合の nadie で使われます。
El es mas fuerte que nadie. ですな。

ま、卑怯道で言えば、こんなの無視しちゃえ! ってことなんだけどね。
他の言い方はいくらでもあるもん。
Es mas importante de todos.
El es mas fuerte de todos.
なんて感じですね。

ただ間違いなく言えるのは、スペイン語の否定語は、結構混乱するってこと。
これは否定語でまとめて次回やるので、お楽しみに!
(なんて計算された展開なんだ!)

「比較」の結論:
通常比較級: mas/menos + 形容詞/副詞 + que 〜
同等比較級: tan + 形容詞/副詞 + como 〜
通常最上級: el (la/los/las) + mas/menos + 形容詞/副詞 + de 〜
インチキ最上級: -isimo
例外比較級: mejor -peor、mayor -menor、mas - menos
否定語最上級: nada、nadie と比較したら最上級


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